皮肉なリトマス試験紙

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感染拡大が止まらない世界と日本。なのにまだ、コロナは風邪のようなものとか、騒ぎすぎなどという議論が繰り返されている。
しかし、今必要なことは、そうした議論で時間を費やすことではなく、政権の、無為無策・ピントずれまくりのコロナ対策に抗議と批判の声を集中することではないのか。
1、コロナに対応した病院が巨額の赤字を出したり、最前線でコロナと闘った医療従事者のボーナスがカットされるなどというばかげた実情に、直ちにきちんとした予算を伴う是正のための措置を講じること
2、コロナ封じ込めのための積極的な施策の実施
①検査の徹底拡充による感染者の把握、そのための検査機器・検査人員・検査センター等の増設
②把握した感染者の内の無症候者や軽症者たちの受け皿となる収容施設の設置・拡充
③中等症、重症患者専門病棟・病院の設置・拡充
④検査の結果エピセンターあるいはクラスター発生に関係することが判明した店舗・会社・事業所・その他の団体等に対しては、それらの営業自粛が可能となるレベル補償金の提供による最大2週間程度の営業自粛要請
これらの全ては、国及び自治体にのみできることであり、国及び自治体がなすべきことではないのか。くだらないマスクや、ブルーインパルスや、GoToや、ワーケーションや、ましてや、こういう主張をするまともな学者・研究者の発言をつぶすためにネトウヨやら、御用学者やら、御用評論家や芸能人などをかり出すためにお金を使っている場合ではないだろう。
コロナが始まった頃のWHO事務局長の「我々は人類史上初めてコントロール可能なパンデミックを経験しようとしている。」という発言に始まって、コロナの危険性を「風邪のようなもの」「インフルより軽い」等と軽視する発言は、発言する本人たちが、積極的に意図したかどうかは別として、ことごとく、政治が、コロナに対してなすべきであったことをあいまいにし、結局のところ、行政の対応を後手後手にしてしまうことにつながっている。

ネトウヨたちが、「コロナの危険性をあおっているのはマスゴミ(マスコミ)とパヨク(左翼)だけだ」と言って、テレ朝モーニングショーと大谷医師や岡田教授たちを叩き、TBS金平氏らをたたき続けてきたのは、こちらは積極的・意図的に上記のような国の責任をあいまいにし、国民の目をそこからそらそうとしたためだということははっきりしているのではないのか。
こうして、今、皮肉なリトマス試験紙ができあがっている。コロナについて、誰のどんな意見を信じて良いのか迷ったら、自分が「こうなのだろうか」と思う意見が、政府の無為無策をきちんと批判する視点を与えてくれるものなのか、それとも政府がこれまでやってきたこと、今やっていることを「それでよし」とすることに繋がるものなのかによって判定すれば良いのだ。もちろん、判定した上で、どちらを採るかは、その個人の自由ではある。

GoToトラベルの闇

久しぶりの晴れ間に、こちらも久しぶりの散歩に出た。やはり暑い!1時間ほど歩いて帰ってくると滝の汗。でも、そのあとシャワーに入り、汗を流すとすっきりです。

すっきりしないのは、GoToトラベル。
マスコミは「感染が拡大しているこのタイミングでなぜ」と批判する。
それは確かにそうなんだけど…
この政策の支離滅裂さは、そこよりももっと根本的なところにあるのでは?
第1に、経済対策だと主張されているGoTo。本当にそうか。
観光が経済対策になるのは、観光で人が動き、人の動きとともに観光地の様々な業者などにお金が落ちるからだ。しかし、政府は、GoToを進める一方で、感染対策をしっかり守って行動するようにと言う。
旅行で、感染対策をしっかり守って行動するとどうなるか。ここに出典がはっきりしないが、「家族4人の場合の旅行へ行く際の注意点」と言う文書がある。そこにこうある。
〇新幹線や電車、バスの中ではしゃべらない。
〇到着したらむやみに出歩かず、すぐに宿泊先へ
〇ホテル、旅館内でうろうろしない。
〇大浴場の温泉やレストランは使用禁止。
〇お風呂は部屋にあるシャワーで済ませる。
〇食事もルームサービスで済ませる。
〇お土産もホテル、旅館の売店で購入。
〇予定滞在日数を消化したら速やかに帰宅する。
おそらく、誰かがパロディチックにまとめた文書なのだろうが、確かに、感染対策をしっかり守って行動するとこうなるだろう。
果たしてこれが「楽しい🎵楽しい🎵観光旅行💚」になるのかと言う問題は、ひとまずおいて、多かれ少なかれ、GoToで旅行に駆り出された人々は、これに近い行動を取るだろう。そうすると、観光が経済対策の役割を担うための最も重要なこと、すなわち、「観光客が周辺にお金を大量に落としていく」ということがほとんど期待できないということになる。観光客が来ても、ホテルや旅館に吸い込まれていき、そこから外に出て周辺のレストラン、食堂、お土産店、カフェ、喫茶店、バー、遊興施設、美術館、博物館等々を訪れる観光客は、まばらになってしまうだろうから。「そんなことはない、地域で利用できるクーポンを用意している」というのだろうが、2万円の旅行で、わずか3000円のクーポンを受け取ったからといって、感染の危険をおかして街中に出ていく人がどれだけいるかという問題だ。全国の温泉地などの観光地では、かっては、町全体に、遊技場、土産物屋、映画館、バー、スナック、射的場、スマートボール場、共同温泉、レストラン、そば店などなどが林立して、夜ともなると、旅館やホテルから出てきた浴衣姿の観光客が、町の中をそぞろ歩く姿が見られたものだが、いつの頃からか、大手ホテルや旅館が、自分の建物内に、こうした施設を備えていき、その結果、お客が外に出なくなり、町が急速に寂れていった時期がある。そうした状況から、地元の商店会の努力によって、ようやく、かっての賑わいに近づけてきたというのが現実だが、GoToの政策が最初から目当てにしているのは、政権幹部と結びついている大手旅行業者とホテル・旅館への「支援」であって、観光地でまじめに細々と仕事と営業をしてきた地元の商店会の中小零細の業者たちを下支えすることなど全く考えていないのだ。

更にいうなら、前記のように、楽しくもなんとも無いような旅行なのに、そうしたものに人々を駆り出すのは、例え半額であっても、コロナのために、お金を使わなくなっている国民から、お金をはき出させることが目的なのだ。
そのことをはっきりしめしているのが、17日に国交省が公表したGoToトラベルの参加条件だ。そこでは「感染対策応じぬ客」は補助対象から除外するとされている。
「コロナ対策で、息のつまる思いをしている国民の皆さん、感染の危険は、国と受け入れ地域の自治体でしっかりと防ぎますから、安心して旅行に出て下さい。みなさんは、このときばかりは、思う存分自由に羽を伸ばして下さい。」
という政策では決して無いのだ。
「半分費用は負担するから、旅行に出ろ。そして、抱え込んでいるお金を旅行業者とホテルと旅館にはき出せ。但し、旅行にでても、あんたたちはホテルと旅館の中に、じっと息を潜めていろ。」という政策なのだ。
費用の一部を負担して、国民に旅の楽しさを味わって貰いたい、などということでは決して無いのだ。

「東京除外」でキャンセルしても、キャンセル料を補償しないという政府。まさにやらずぶったくりではないか。
アベノマスク同様、ここでも国民のことなどどうでも良いのだ。