馬脚を現す。

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自民党の船田元・憲法改正推進本部長が、憲法を改正して、その前文に積極的平和主義を盛り込むべきだと発言したことが報じられている。
ちょっと待ってくれ。
積極的平和主義は、現在の憲法前文の最も重要な思想ではないか。憲法前文は、こう言っている。私たち日本国民は、「自分たちだけ戦争をしなければそれでよい」という消極的な内向きの殻に閉じこもるのではなく、世界中の人々が共に平和の内に暮らせるように、戦争の温床となる専制、圧迫、偏狭、隷従、恐怖、貧困などのすべてをこの地上からなくすため積極的に世界に向かって働きかけ、全世界の取り組みの先頭に立つ、そして、その取り組みは、「人間相互の関係を支配する崇高な理想を自覚」して行う、つまり、人と人との関係の理想が互いに基本的人権・個人の尊厳を認め合うことであるように、世界の人々との関係でも、あくまでも相互理解と相互尊重を徹底して追求する立場で行う、と。このことは、武力や威圧という手段は決して使わないことを意味する。なぜなら、武力や威圧による「解決」は、相手との相互尊重や相互理解を大切にする立場とは根本的に相容れず、武力や威圧による「解決」は、新たな「抑圧」や「恐怖」「圧政」という戦争の種を生み出すだけだし、武装して鎧で身を固めてつくられる関係は、そこに常に緊張があり、いつ武力衝突が起こるかわからないからである。

憲法は、こうした理想を国の名誉にかけて、全力をあげて、必ず実現すると全世界に向けて誓っているのだ。これこそ、憲法が全世界に向かって宣言し、誓った積極的平和主義にほからなない。

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安倍首相は、積極的平和主義は、現憲法に基づくものだと繰り返し国民に向けて説明している。だが、本当にそう思っているなら、憲法を改正して、前文に積極的平和主義を盛り込む必要は無いはずである。ところが、船田元・憲法改正推進本部長は、憲法を改正して、前文に積極的平和主義を盛り込むべきだと言う。これは、安倍首相や自民党が現在言っている積極的平和主義は、本当は、現在の憲法からは、どこをどう読んでも導くことが出来ない内容のものであることを、自白しているようなものだ。
これを、古来よりの言葉を使うなら、羊頭狗肉が馬脚を現すと言う。

ありがたいことです。

20150424_090810来週から、事務所内装の改装工事をすることになり、その準備のため、この半月ほど、事務所内の荷物の整理に追われていました。老骨にむち打っての作業で、ここ数日は、帰宅しても、食事も余り食べる元気もなく、バタンキューとひたすら寐る毎日でしたが、今日がようやく準備作業の最終日です。それにしても、長年使っていると、よくもまぁ、と呆れるほど、大量のゴミが出てトラック3台ほどになりました。ありがたいのは、そうしたゴミの処理やら、荷物の整理や重い家具等の搬出作業のために、いろいろな人が手伝いに来てくれたことです。連日エプロン姿で、作業に没頭してくれた事務局メンバーの方達を含め本当に感謝感謝です。連休明けには、新しくなった事務所で、仕事が出来ます。今度は、会議室も広くなり(以前の倍ほどの広さ)ますので、これまで狭い思いをさせてきた皆さんにも、ゆったりと会議に臨んで頂けます。とはいえ、一旦搬出した荷物や記録、本等を内装工事の終わった事務所内に戻す作業があり、それが全て終わるのは、更に半月ほどかかるでしょう。

20150422_072208我が家の老犬(今年の6月で18歳)は、御主人様のそうした苦労も知らず、ひねもす寐ています。