敢えて言う。勘違いしないで!


 3つの補選の結果は、御承知の通り。でも、敢えて言います。これは「野党」の成果ではないということを。そこを理解しないで「勝った」「勝った」と浮かれていたのでは、すぐに足元をすくわれます。
 島根の立憲候補に投票した自民党支持者がインタビューを受けて「お灸を据えた」と語っていました。つまり「お灸」(お灸は基本的に「愛の鞭」です)であって「あんたたちとは縁を切った」のでは決してないのです。
 すなわち自公・維新・国民民主等々の政治には愛想も何も完全に尽きたから、そんな政治とはスッパリ縁を切って、全く新しい政治と社会を創る決意をしたというのではないのです。
 ここからが重要なのです。5割を超える人々が投票せずに棄権している事実。

 これは選挙の結果は、国民が、「野党」を心底信頼し、断固として共に歩いて行こうと決断した結果ではないことを示しているのです。
 これは、戦後70数年の政治に慣れ親しんで疑問も持たなくなっていた国民の気持ちの中に、小さな亀裂が入り、このままでいいのかという疑問が生まれていることの表れなのです。

 だから、この結果を本物にするためには「野党」自身も、自らに染みついた戦後70数年の旧弊な政治の垢と汚れをしっかりと洗い流して、全く新しい政治(それは、今度こそ日本国憲法の個人の尊厳・基本的人権・平和主義・国際主義を本気で徹底して守り実践していく政治にほかならない)の実現を目標の中心に据えていくことがいま求められているのです。
 そして、そうであるなら、まずは、維新だの国民民主だの参政だのと言った第2自民や右翼の政党を「野党」などと呼んでそれらとの関係で右往左往するという醜態はすっぱりやめて、本当に依拠すべき人々やその運動としっかりつながり、そこから「何をなすべきか」「何を市民・国民は求めているのか」を学び取ることです。

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